歩きスマホや自転車スマホ(チャリ乗りながらスマホいじるあれ)は危険である。
自分が何らかの事故を起こす危険性もあるし、人を巻き込んでの事故も起きる可能性がある。
歩きスマホ・自転車スマホは日本だけでなく世界でも問題となっている。
本題に入ろう。
歩きスマホをしている人の割合とスマホを使用したくなる心理
歩きスマホをしている人がどれくらいいるのか。私は気になる人間なのだが、調べたことがないので正確な割合を出すことはできない。
それでも周囲を見渡してみると、かなり多くの人が歩きスマホをしている。
歩きスマホは良くない。
それは当事者もよくわかっているだろう。
だが、「わかっちゃいるけどやめられない」のではないか。
歩きスマホをしている人は何を見ているのか。
大体はSNS(TwitterやLINE)、ゲームであろう。これ、はまるとなかなか抜け出せない。別に歩きスマホをしていない人もはまっちゃっている人は多いと思う。
我慢しなければいけないことはわかっているのだけど、やめられないんだな。
スマホを使うことが生活の一部になっている。スマホなしで生活をするのはかなりしんどい。
ってことはもちろんスマホを使う時間が相対的に長い。使用していないこと自体、不自然なのである。
歩きスマホというより、スマホの使用自体が一種の社会問題になっている。
それが良いか悪いかは別として。
歩きスマホの身体的負担
話変わって歩きスマホをすることによってどのような負担がかかるのか。よくスマホを使用していると思考力が下がるみたいなことはよく言われているが、ここでは身体的負担に特化して述べていく。
スマホを使うということは当然下を向く行為になるのが必然である。スマホという媒体を持っているので、首に負担がかかるのは想像できるだろう。
頭の曲がりが45度の場合、頚椎に約22kgの重さがかかるという。えぐっ。
30度の場合、約18kgで15度の場合、約12kg、60度の場合約27kgの負担がかかる。
えぐっ!
この状態を約1週間、1年続けると人によっては病院に行かなければいけない状態になっている。
で、2年3年と続けるとどうなるか。何らかの病気になっていることが考えられる。継続は力なり。
それにかかる医療費を想像すると恐ろしい。
それだけでない。歩きスマホを続けることは猫背になってしまうことにもなる。あなたのヴィジュアルにも悪い影響を及ぼす。
自分が猫背になるのを想像するのは嫌だろう。だが、歩きスマホを続ける限り避けられない現実なのである。
逆にあなたが猫背になっている人を見たとしよう。どのような印象を受けるか。
・わー根暗っぽい
・あんま明るい雰囲気がしない
・関わりにくそう
おおよそこういう印象を抱くだろうと思う。つまり猫背になってしまうと周囲の人との関係が良好ではなくなる可能性をはらんでいるのだ。
身体的負担、周囲の人との人間関係を考えても歩きスマホをするメリットはない。
が、わかっちゃいるけどやめられない。
歩きスマホをしているときの状態
人間は2つのことを同時にはできない。興味の強い方に意識が行くようになっている。
歩くこと、スマホの操作、この2つの動作を同時にやっていたら、どちらに意識がいくだろうか。
スマホに決まっている。
視覚がスマホの画面に集中しているので、周囲の状況が感知できない。そうなると想定されるのは人との接触事故や駅のホームからの転落事故である。
極論言うと、自分だけが事故るだけならまだましである。しかし人との接触事故や駅のホームからの転落は必ず周囲の人を巻き込む。
特に人との接触事故は視覚障害者の人との接触事故が多く確認されている。
目が見える私たち自身が実は盲目的になっているのだ。
歩きスマホをすることによって私たちは周囲の人に無関心になっている。
駅のホームからの転落事故は1日の人間だけに被害を与えるわけではない。電車に乗る大勢の人の足を止めることになる。
というか自分もホームから転落したらケガもするし、最悪の場合死に至る。
首都圏では頻繁に人身事故が起きている。自殺なら話が変わってくるが、歩きスマホによるものであればこれほど哀れなことはない。
歩きスマホの転落事故であるなら、その行為さえしなければ、未然に事故は防げたはずである。
歩きスマホは人を巻き込んでの事故が起きてしまうである。
自転車スマホの事故
2017年12月神奈川県川崎市で電動自転車に乗っていた20歳の女子大生が77歳の女性と衝突し、死なせるという事故が起こった。
イヤホンをつけた状態で、左手にスマホ、右手に飲料カップを持っていたという。
この状態だと事故が起きない方がかえって不思議だろう。
他人事だと思ってこの記事を見ている人、案外そうでもないかもしれない。
そもそも自転車に乗りながらスマホを操作している人は歩きスマホよりかはさすがに少ないが、それでも一定数はいるのだ。
なのでこのような事故は決して珍しいものではない。
女子大生の例から誰だって自転車スマホの加害者になってしまう可能性はあるのだ。
「自分がそういうことをするはずがない」と思っているなら要注意だ。
自転車で事故を起こして歩行者にケガをさせたり死亡させたりしたら、クルマで轢いたときと変わらない額の損害賠償を負います。クルマと同じならリスクは変わらないというのは間違い。クルマは必ず自賠責保険に入っており、多くの人が任意保険に入っていますが、自転車保険に入っている人はまだ少数。事故を起こせば、とんでもない額の賠償金を背負うことになりかねないのです。……お子さんがいる家庭は、特に気をつけてください。小学校5年生の子供が自転車で60代女性を轢いて、被害者が寝たきりになってしまったケースでは、親に9500万円の賠償責任を認める判決が出ました。 ー『知らぬは恥だが役に立つ法律知識』より引用
自転車事故によってこれだけのリスクを伴うのだ。9500万はあまりにも高すぎる額だが、自転車事故というのは本来はそういうものである。
ただ根本的な事を考えると、自転車に乗ってスマホを使用する時点で自転車に乗ることの目的を果たせていない。
自転車に乗ることの本来の目的は(一般的に)移動速度を速めて目的地の到達することではないのか。
スマホを操作することにより自転車の運転に集中できなくなる。結果移動する速度が歩くのとたいして変わらない。 自転車に乗る目的は何か。今一度考えてみよう。
海外の歩きスマホに対する対策
日本では歩きスマホに対する対策は特に行われていない。
なので今後も歩きスマホの状況はほとんど変わらないであろう。
一方、海外は歩きスマホの対策は行われているのだろうか。
アメリカ・ハワイ州のホノルル市ではDistracted Walking Lawと呼ばれる条例を可決した。
歩行者がスマホややデジタルカメラなどを見ながら道路や高速道路を横断することを禁止する内容である。
罰金は初回が15~35ドル以下、2回目が35ドル~70ドル以下、3回目以上が75ドルから99ドル以下となっている。
この条例は2017年10月25日に施行された。ハワイは旅行などで行く人がかなり多いのではないだろうか。
日本にいる時と同じノリでハワイに行くと面倒なことになることは確実である。
日本もこのような取り組みをしていかなければいけないところに来ているのではないか。
本当は私たちが歩きスマホをやめればいいのだが、現実は難しいのだ。