ここ数日、韓国の人気グループであるBTSが原爆シャツを着たとして問題になっている。
ネットを見ると「許せない」だったり「反日」みたいな意見をよく目にする。
というかなぜ私がこのような問題に関心を示したかというと、MステでのBTS出演中止を知ったからだ。出演が中止になったということは何か問題が起きたに違いないと考えるのが普通だろう。
それでネットを調べてみるとまあ皆さんの知っての通りである。私が書くのはこのような問題が起きた経緯とそれに関する問題点である(私の意見)。
事の発端
事件の発端となったのは、BTSのメンバーが原爆投下の写真がプリントされたTシャツを着ていたということで、11月9日のミュージックステーションの出演が中止になった。
メンバーが着ていたTシャツには明らかに過去の歴史を想起させるようなものがプリントされたいた。
そのTシャツにプリントされていたのは「PATRIOSM」(愛国)、「LIBERATION」(解放)、「KOREA」(韓国)、そして原爆投下の写真であった。
結局、このTシャツを製作したデザイナーは「反日感情や日本に対する報復などの意図があるわけではなかった」として謝罪することになった。
以上が問題が起きた経緯である。非常にざっくりであるが、およそこんなものである。BTSの原爆Tシャツ問題がイマイチよくわからない人にとってはそれなりに参考になるであろう。
問題点1:BTSのメンバーに悪意があったか
結構重要な問題である。果たして原爆Tシャツを着たメンバーに悪意があったのだろうか。
この事実は結局のところ本人にしかわからない問題でもある。しかし一般的に見てみれば、「なんらかの意図」があるようにも思えなくもない。
だが、真相はわからない。しかしもし、とくに何の意図もなく着てしまったとすれば非常に気の毒なことではある。本人にしてもメンバーにしても被害を食らってしまったという他ない。
それ以上にBTSのファンがかわいそうである。彼ら彼女らはBTSのパフォーマンスを楽しみにしていたはずだ。それなのに原爆Tシャツの影響で彼らのパフォーマンスを見ることができなくなってしまったという事実を考えると、彼ら彼女らがある意味で最大の被害者であろう。
で、悪意があったかどうかであるが、私はメンバー自身に悪意はなかったと考える。つい意識せずに着てしまったことがかなり大ごとになってしまったと私は見ている。
そもそも悪意を持ってそのようなTシャツを着たところで何の得もない。敵を増やしたところで彼らにとっては損なだけである。
デザイナーがまずかったか。
問題点2:感情論で考えてはいけない
これが最も重要な事実である。私たちは何か事件が起こると、つい感情的になってしまい、事件の本質がわからなくなってしまう。
今回の件も「許さない!」、「反日に違いない!」みたいな議論は全く生産性がないし、建設的な結果を生まない。
というか、それで韓国自体に悪しき感情を抱いてしまったら、それこそ大問題である。誤解を恐れずに言えば、韓国という国それ自体には何の問題もない。国民はなおさらである。
戦争というのはほんのささいな出来事から起きてしまうものである。つい感情的になてしまい、事件の本質を見失ってしまうと後から取返しのつかないことになってしまう。
このような出来事が起きた時、私たちは客観的、論理的に出来事を分析し、なぜこのようなことが起きてしまったのかということを冷静に考えなければならない。
このようなスタンスを取ることで本質がわかってくるからである。いや、それがわからなくとも、くだらない争いに発展する可能性が低くなる。
まあ一番感情的なのはマスコミな気がするのだが。一番客観的であればならないのに。