来年のGWは10連休になるらしい。
非常におめでたいことである。政府の働き方改革に向けて前進しているようだ。このことによってますます日本の労働者は有給が取りずらくなるだろう。かくしてドイツやフランスのようなまとまった休暇を取ることは困難となる。
政府はよかれと思ってやっているだろうが、国民にとっては甚だ迷惑である。
前置きはここまでにして本題に入ろう。
日本の労働環境は一般的に有給が取りずらいと言われている。年々改善はされているが、それでも天下のヨーロッパ諸国様と比べると、まだまだだなーと考える人は多いだろう。
(実は年間休日数に関していえば諸外国とあまり変わらないのだが)
ではどうしたら日本の労働環境でまとまった休暇を取ることができるのだろうか。
1.祝日を減らして有給の日数を増やす
これは現実的に不可能だろう。一度決めてしまったものを簡単に消滅させることはできない。
だが祝日に対するあり方を考えることはできる。つまり祝日に働く代わりにその分、別の日に休日をスライドさせることはできないだろうか。
それをやっている企業やそもそも祝日を休ませない代わりにまとまった休暇を与える企業も既にあるだろうと思う。
だが、全体的にはまだ浸透していないように感じる。
そもそも祝日なんて接客業(ホテルや飲食店)で働いている人にとっては全く関係のない話である。祝日だからといってすべての人間が休めるわけではない。
まあみんな一斉に休むのも愚かなのであるが。それは最後の章で述べるとしよう。
それだったら祝日に働くかどうかを個人の判断に任せて、その分、別の日に休日をスライドさせる方が融通が利く、と私は思う。
2.多少の不便さを受け入れる
多かれ少なかれ労働者がまとまった休暇を取るということは一時的に人手不足になってしまうことが想定される。そうなるとサービスを利用する側、つまり客は不便な思いをすることになる。
これを受け入れることができるかどうかが、日本人全体でまとまった休暇を取ることができるかの条件となろう。
ちょっとでも不便になるのがイヤ、という人が多数を占めるのなら、フランスやドイツのようにまとまった休暇を取ることができない。
彼ら彼女らは多少の不便さを受け入れているからこそ、1か月単位のまとまった休暇を取ることができる。
ただ考えてみるに日本はあまりにもサービス的な点で恵まれているような気がする。コンビニは24時間開いているし、飲食店やカラオケも24時間営業をしている。しかもそれを1年中通してである。
これだけ便利だと多少不便になってもさして問題にはならないのではないか。まあこれは価値観なので意見が分かれると思うが、私は別にコンビニや飲食店が24時間でなかったところでぶっちゃけどうでもいい。
しかしそれじゃあ困るという学生もいればビジネスマンもいるだろう。
この価値観させある程度まとまれば日本の労働環境でまとまった休暇を取ることができるだろう。
祝日のあり方の融通を利かせる、ある程度の不便さを受け入れる、この2つが日本の労働環境でまとまった休暇が取れるかどうかの基準になるような、、、気がする。
番外編.そもそも祝日とは
そもそも祝日とは一体何なのだろうか。考えてみたら結構謎である。「海の日」、「山の日」、「体育の日」、「勤労感謝の日」、これらの祝日ってそもそも必要なのだろうか?
海が好きな人は「海の日」でなくても海にいくだろう。一方海がない長野県にとっては全く関係のない話だ。山々に囲まれた地域なんて年中「山の日」だろうし、なぜ「体育の日」があって「読書の日」はないのだろう。なぜ「芸術の日」はないのだろう。
祝日というものを考えれば考えるほどに、祝日というものがバカバカしいものであることに私は気づいてしまった。
ということはこんなどうでもいい休日ができてしまったがために、うまく有給を使えなくなってしまっているという事実にも気づく。
おそらく中途半端に休みが多いがために有給をいつ使えばいいのかわからなくなっている労働者もいるだろう。しかもみんな同じ日に休むから、観光スポットや公共交通機関がどこもかしこも混雑することになる。
これは国民性の問題ではなく、休暇のシステムに問題があるのだ。もし祝日を最小限にして有給をもっと柔軟に使うことができるようになれば、どこもかしこもごった返す愚かな光景はなくなるだろう。
来年の10連休はきっと相も変わらず渋滞になっていると私は確信する。