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「子連れ出勤」によって育児の負担を減らすことができるのか?

 

 政府は子供と一緒に仕事をする「子連れ出勤」を後押ししているらしい。

 

 それによって子育てと仕事の両立を図る職場環境作りを広めたいという。

 

 まあ言ってみれば職場に子供を連れていき、それで働くというだけのことである。

 

 私は「子連れ出勤」を推奨しても育児の負担を減らすことは難しいと考える。それに子育てと仕事の両立というのもなかなか難しいと思う。

 

 子育てって難しい。電車とか街とかで子供をあやす母親を見てると切実に思う。

 

 そう、子育てそれ自体が難しいのに、子供を職場に連れてったところで根本的な問題は解決しないのではないか。

 

 

 というか親だって子供のことが気になってかえって仕事に集中できなくなる恐れがある。

 

 子供が泣いていたり、暴れたりしていたらもう仕事どころではなくなってしまう。周りにも迷惑がかかってしまうという罪悪感からますます仕事が手につかなくなる気がする。

 

 重要なのは子育ての負担をどう減らすかであって職場に子供を連れていくことではない。

 

 で、子育ての負担をどう減らすかを考えたら、最適解なのは

 

・労働者の負担を減らす

・ベビーシッターなどを雇う

 

 ではないだろうか。

 

 とにかく労働者が安心して仕事に集中できる環境を作らなければならない。

 

 仮に「子連れ出勤」をして育児の負担を減らしたいと考えるなら、職場に保育園を併設するというのが妥当ではないかと私は思う。

 

 こうすれば子供を見てくれる人もちゃんといて労働者は安心して仕事ができる。それに子供も母親が近くにいるという安心感を得ることができる。

 

 確かにコストがかかるかもしれないが、子育ての負担を減らし、安心して仕事をすることを考えるならこれが最善だと思う。

 

 育児と仕事の両立とか言うけれど、現実はとても難しい。できるならとっくにやっているという人が多数なのではないだろうか。

 

 

 てか仕事でうまくいかずイラついている中、「子連れ出勤」の名の下で子どもを職場に連れていかせた挙句泣きわめいたり暴れたりしたらストレスが倍増するんじゃないか。

 

 両立どころか両方とも破綻してしまうのがオチである。

 

 人間は一人でなんでもできるほど器用にはできていない。行き詰まったら他者の手を借りなければどうしようもできないことがある。

 

 そう考えるとむやみやたらに「職場に子供を連れてきていいよ!」というだけでは根本的には問題は解決しない。

 

 それに恐ろしいのは「子供を連れてくるのはオッケーだからその分働け!!」という方向に行ってしまうことである。

 

 特に日本の劣悪な労働環境を鑑みるにそういう方向性に行ってしまってもおかしくはない。

 

 というか子供も社畜マインドを持ってしまう恐れがある。

 

 

 「ママってこんな働くのか…」

 

 みたいな考えを物心つかないうちから思ってしまうのは実に危険である。

 

 政府は「子連れ出勤」をさせたいようだが、単に子供を職場に連れてきたところで育児の根本的な問題は解決しない。

 

 重要なので繰り返すが、育児の負担を減らすには労働者の負担を減らす、そして労働者が安心して仕事に集中できる環境を作る、この2点につきる。

 

 子を連れて行きゃあいいではなくもっと本質的な問題に目を向けていくべきである。