ちょっと前の話だ。安倍総理が「森羅万象を担当している」と発言したことでかなりニュースのネタになった。
名言
— penser(パンセ) (@NEETkei_penser) 2019年2月6日
安倍首相「森羅万象を担当」と発言し、Twitterでトレンド入り https://t.co/j8PlnV8Mon #スマートニュース
思わず私もこんなことをつぶやいてしまった。だが、「森羅万象」発言は安倍総理だけでなく過去の総理大臣も使っている。
例を出すと菅直人元総理、中曽根康弘元総理、宮澤喜一元総理など。
安倍総理「森羅万象」発言。歴代総理はどう発言?(dragoner) - 個人 - Yahoo!ニュース
なので「森羅万象」発言はそんなにエクセントリックな発言ではないのだ。
ではなぜ安倍総理の「森羅万象」発言がやたら拡散してしまったのか?
2つの問題点から考えてみることにする。
SNSの影響
現代においてSNSは世の中に絶大なる影響を与えている。
ちょっと人とは違う行動をしたり、発言などをするとたちまち拡散し称賛されたり炎上したりする。
つまり人々の個性というのがかつてないほどに大きな意味を持つようになったのだ。
というか安倍総理良くも悪くもSNSに影響を与えているような気がする。
この現象、つまりSNSの影響というのは過去においてはそれほど影響を与えていなかった。
中曽根元総理や宮沢元総理の時代などはツイッターとかなかったので、別に彼らの発言が拡散するということはあまりなかったように思える。
したがって安倍総理の「森羅万象」発言が拡散した1つ目のトリガーはSNSの影響が強かったと言える。
ではもう1つのトリガーは何なのか。
安倍総理が個性的すぎる
2つ目のトリガーは安倍総理の個性にあると私は考える。
私は20数年しか生きていないのでまあ歴代の総理大臣がどういう人たちだったのかはよくわからない。
が、私にとって安倍総理はここ数年の総理大臣の中で最も個性的な人物であるように思える。
とにかくキャラが立ちすぎている。
安倍総理はちょっとでも都合が悪い質問やイヤな質問をされたら表情や態度、そして発言において不快感を露わにする。
上のツイッターで取り上げた記事の写真でもそれがよくわかる。
まあ国会だけでなく、国民に対しても「こんな人たち」呼ばわりするのだから(もちろんその一部の人々にも問題はあるが)、かなりワイルドである。
テレビやネット、新聞などから受ける安倍総理の印象はとにかく強権的で強引である。
んで、これが国民のヒンシュクを買っているように思える。
そしてSNSによって拡散する。
こういう感じである。
これは他の総理大臣では見られなかったことだ。
ここまで自分の感情を露わにする人は珍しい。
で、それが私たちの怒りを買っている。
安倍総理って人が非難しなくなるような要素を持っているような気がする。
確かに安倍総理に対し根拠のない非難や足を引っ張ろうとする発言は良くない。
だが、安倍総理にもそれ相応の原因があるのだ。
思うに安倍総理みたいな感じの人って学校のクラスでいじめのターゲットになりやすいと私は思う。
とにかく個性が際立つ。不愉快なことがあったら感情や態度に出す。
これは非難されても仕方がないんじゃないか。
安倍総理は政治家としては有能なのだと思う。これだけ長期政権を築くことができているのだから。
でも1人の人間としては正直言って尊敬の対象にはならない。その発言や振る舞いにおいて知性を感じないから。
共感してもらえるかわからないが、安倍総理の野蛮な振る舞いを見て私は良い気分にはならない。
見ているこっちも不愉快になってくる。
こういうことが積み重なり、「森羅万象」発言は拡散していったのではないだろうか。
まとめ
したがって安倍総理の「森羅万象」発言はSNSの影響、安倍総理の個性という2つの要素がトリガーとなって拡散していったのである。
言葉は同じであっても、その解釈は文脈によって大きく変わる。
ある人にとっては愉快な話が、ある人にとっては不愉快な話になるかもしれない。
ただ、安倍総理の「森羅万象」発言は他人事ではないように思える。
私たちも言葉の使い方、そして日頃の態度に気を付けなければ、ある日突然不幸な引き金を引いてしまうかもしれない。
まあ私も言葉遣いは悪いのだけど。
今回の安倍総理の発言はSNSが影響力を及ぼす時代において重要な問題を投げかけたように思える。
善行をすれば称賛をされる一方、人のヒンシュクを買うような発言をするとたちまち叩かれまくるのである。
それが良いか悪いかは人の思想によって大きく変わってくるけれども。