ご存知の方もいるかもしれませんが、犬や猫にマイクロチップを埋め込むのが義務化するそうです。
今すぐってわけじゃないですけどね。
あれ………犬と猫だけ…!?ウサギとかは!?
まあこのマイクロチップ埋め込み義務、賛否両論だと思います。
肯定的な意見の人は、「飼い猫or飼い犬が行方不明になってもすぐに見つかる!」とか「飼い主が安易にペットを捨てられなくなる!」みたいな考えを持つことでしょう。
一方、否定的な意見の人は、「愛するペットが単なる番号なる…怖っ!」とか「そもそもマイクロチップ埋め込んだだけじゃ根本的な問題は解決しなくね?」と思っていると思います。
じゃあ私はどうかというと、「マイクロチップ埋め込みを義務化するよりもまずやるべきことがあるんじゃね?」という否定とも肯定的とも取れない立場です。
んまあ今回は動物虐待に対する罰則を厳しくするという法律もできたようですが。
「マイクロチップ装着義務」よりもまずやらなければならないこと。
そのことについて今日は書いていきます。
目次
マイクロチップ埋め込みよりもしなければならないこと
ペットショップの生体販売をやめろ
動物の命に値段をつけること自体、倫理的に許されない行為です。
倫理的に許されなくても、法的に問題がないので野放しになっているのですが。
諸外国にもペットショップというのはあるようですが、直接動物に値段をつけて販売をしていることはほぼないそうです。ペットショップと言ってもせいぜいペットのエサやトイレなどが販売されているだけとのこと。
では諸外国ではどのようにしてペットを飼うのか。
他の国ではブリーダーから直接ペットを飼う、動物の保護施設から飼う、友人から(家庭の事情などで飼い続けるのが困難になった場合)もらい受ける、というのが主流です。
最後に参考URLを載せておきます。
少なくとも日本のように「高いお金を払って」、ペットを「買う」のは日本ぐらいなように思えます。
ただ、「高い価格設定をして」買わせるというのも気持ちはわからなくもないです。
そうしたほうが良識ある裕福な家庭に引き取られる可能性が高いからです。
それに価格が高い、それと同時に命を預かるということは相当な覚悟が必要です。
純粋にタダでペットを得ることができると、「育てるのがキツくなった」と言って捨てる頭の悪い馬鹿な人間に引き取られる危険性も高くなります。
そういった意味できっと動物に高い価格設定をして「販売」しているのでしょう。
で・も
高い金を出してペットを飼ったとしても捨てる愚か者は一定数います。
それだったら、動物を捨てたり、虐待したりしたら、厳しく罰する法制度を整えた方がいいと私は思います。
今回の法案はそれも盛り込まれているようですが。
だったらペットショップで金を払ってペットを「買う」というシステムなんていらなくないですか?
諸外国のようにブリーダーから直接飼ったり、保護施設で引き取ったり、どうしても飼い続けることができなくなった友人などからもらい受けた方がいい。
それでペットを虐待したり、捨てるようなら、法律で厳しく処罰すればいい。
そういうふうに飼うことのハードルは下げて、飼った後のハードルを高くすればいい。
したがってペットショップで「購入」という愚かなシステムはやめるべき。
知っている人もいるかもしれませんが、ペットショップで売れ残った犬とか猫って保健所に引き取られて殺処分されることもあるんですよね。
売れ残ったら処分するって、もう人間じゃないですよ。ほんと一部の日本人って思考しないeconomic animalですよね。
ペットショップで動物を飼うのには問題だらけです。マイクロチップを埋め込むよりもまず動物の売買をやめろ。
動物の殺処分をやめろ
引き取り手がいないから、売れ残ったから、増えすぎたから、じゃあ処分するしかないとか馬鹿じゃないですか?
なぜ殺す必要があるのでしょうか?
ドイツは動物の殺処分がゼロです。いや、そもそも「動物を殺処分する」という制度自体ない。
ドイツでは、飼い手がなんらかの理由でいなくなった犬や猫はティアハムというアニマルシェルターに保護されます。で、90%は引き取り手が見つかります。残った10%もティアハムで育てられ、生涯を終えます。
そう、仮に引き取り手がいないとしても、しっかりと育てられるシステムが整っているんです。
一方日本はどうでしょうか。今は状況が改善されていますが、それでも動物の殺処分がゼロになることはありません。
まあゼロにならないのはドイツ以外の他の国でも事情は同じなようですが、それでも日本のように残酷な殺し方はしません。
日本の保健所での動物の殺処分ってあまりにも拷問すぎません?
狭い部屋に大量の犬猫をぶち込んで炭酸ガスを流して窒息死させるんですよ!?
これって、ナチスがユダヤ人を虐殺した手法と同じじゃないですか!
アウシュビッツでガス室にユダヤ人を収容させて一気に殺すみたいな。
それが人間か犬・猫かという違いだけで。
あとはそういう殺し方を「今もやっているか」、それとも「過去の話」かという違いですかね。
以前、本屋で「動物の殺処分を仕事にしている」人の体験記を読んだことがあります。その人は運悪く、保健所で捨てられた動物たちの殺処分を担当することになったそうです。
最初は「仕事だから仕方がない」という苦悩を持ち続けて「職務を遂行」していたそうです。
でも、時間の経過とともに慣れていったそうです。
私はその本を立ち読みですが、読んで思ったのは、「仕事だから仕方がない」という考えを持つのは本当に救いようがない、ということです。
「仕事だから」
もはや思考を放棄したeconomic animalに他なりません。
こういう殺すことさえも「仕事」と考える馬鹿が一定数いるから殺処分という制度がなくならないんです。
殺すことを誰も「仕事」にしなければ、殺処分という制度はなくなります。誰も殺さなくなればそれは仕事として存在しなくなります。
これって何も殺処分に限ったことではないですが、自分の望まないことを「仕方がない」といってやる人間がいるから、それが仕事になってしまうのではないでしょうか。
ここまで思考を放棄する馬鹿がいるのはもう唖然とします。
殺すことを仕事にしなければいいだけのこと。
根本的な問題を解決しなければマイクロチップを装着しても意味はない
ペットショップの生体販売の禁止、動物の殺処分の禁止をしなければ、いくらマイクロチップを埋め込んだところで、効力はあまりないでしょう。
確かにマイクロチップの装着義務だけでなく、虐待に対する罰則も強化されるようですが、動物が売られる、殺される、という根本的な問題を根絶しなければ、いつまでも動物たちの悲惨な死がなくなることはありません。
「命」をビジネスにするのはやめるべきです。
改正法は他に、出生後56日(8週)たっていない犬や猫の販売を原則禁止。
「出生後56日たっていない」犬や猫の販売禁止ではなく、そもそも販売を禁止すべきです。どうして意味不明な妥協をするのでしょうか。
本当に動物が好きな人がこういうことを考えたのでしょうか。
私には既得権益とかビジネスを第一に考えるオッサンが考えたとしか思えないのですが。
参考URL
最後に参考にしたURLを載せておきます。参考にしていただき、海外のペット事情などにも関心を持っていただければ。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56867?page=3
http://psnews.jp/dog/p/19760/
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3811/1.html
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019061200171&g=soc
今日はこれで終わりです。
以上