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【英語】可算名詞・不可算名詞・定冠詞の判断の仕方

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 中学校1年ぐらいの時に I go to school.って習ったじゃないですか。

 「私は学校に行きます!

 みたいな訳で。

 

 I go to school.

 でもこれって不思議じゃないですか?

 なんでschoolにaもtheついてないんだ!?っていう疑問が出ません?

 

 別にI go to the schoolでもI go to a schoolでもいいんじゃね?って思いませんか?

 

 このI go to schoolという例文、とても単純な文ではあるんですが、不可算名詞(数えられない名詞)の概念を理解するのに重要なエッセンスが詰まっているんですよね

 

 っていうことでまずI go to schoolとはなんぞや!?という種明かしから説明して不可算名詞の見分け方みたいなのを説明していきたいと思います。

 

 

 

結論

 最初に結論を言いますが、I go to schoolは「私は学校に行きます」という日本語訳には必ずしもならないです。

 みなさんたぶんI go to schoolって、人が学校という建物に向かって移動しているイメージを抱いてません?

 違うんですよ。

 

 I go to schoolというのは「私は(学校に)勉強をしに行きます」という訳になります。

 これから説明していくのでまだ「?」みたいに思っても問題ありません。

 

 例えば、

 I go to a school(or the school or schools)だと学校という建物に向かって移動してるという行為を表します。

 

 一方、schoolにaもtheもつかない場合には繰り返しますが「勉強しに行く」という習慣や目的になります。

 

 つまりschoolを可算名詞(数えられる名詞)と取るか、不可算名詞(数えられない名詞)と取るかでニュアンスが変わっているんです。

 

 では不可算名詞とは何なのかと言えば、読んで字のごとく数えられない名詞を表します。

 waterとかinformationとかadviceとか。

 これらの単語、日本語だと「水1杯」とか「アドバイスを1つ」とか数えますが、英語だとそういうふうに数えないです。

 

 I go to schoolもその不可算名詞として使われているわけです

 

 ややこしい…。

 日本語は何でもかんでも数えるのに、英語は数える名詞と数えない名詞を分けるとかマジで謎ですよね。

 だから日本語話者にとって英語の学習は難しいんです。言語構造が日本語と違うので…。

 ということを過去の記事で書いたので参照していただければ…↓

www.penserblog.net

 

 では可算名詞と不可算名詞を分ける基準は何なのか?

 その基準は3つあります。

 

不可算名詞の判断基準

1.見えない

 不可算名詞の判断基準の1つ目、それは「見えない」です。

 

 見えない不可算名詞の例として

 information(情報)

 work(仕事)

 advice(助言

 などがあります。

 

 これらの単語って実際に見えます?

 例えばinformation

 「情報」って実際に見えます?

 見えなくないですか。

 

 テレビなどでアナウンサーが情報を発している光景を思い浮かべた方がいるかもしれません。

 でも…それって情報というものが実際に見えているわけではないですよね…?

 

 だって情報って、このブログもそうですし、Twitterだってそうですし、新聞だってそうじゃないですか。

 全て情報です。

 でも情報という実体が見えているわけではない。

 

 哲学的な問いになってきましたねww

 

 他にもwork(仕事)

 仕事って人によってイメージが異なりますよね。

 スーツで満員電車に乗って往復2時間かけて会社に行き、残業をして帰るのを労働ととらえている人がいるかもしれません。

 

 カフェでコーヒーを飲みながらパソコンを優雅に使っている光景を労働と考えている人もいるでしょう。

 (それが良いか悪いかはともかく)

 

 でも仕事という何か具体的なモノが見えているわけではありません

 

 advice(助言)だってそうです。

 助言というモノが実際に見えているわけではない。

 助言と聞いて上司が部下に話しているイメージを持った人もいるかもしれませんが、ネットと通じて(文字を通して)助言をするのだってadviceじゃないですか。

 

 そもそも助言って何ですか。

 人によっては老害が説教をすることがアドバイスと言う人もいるでしょうし、

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 ナルシシストが独断的な考えを述べることだってアドバイスになる(かもしれません)

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 助言とは?

 

 情報、労働、助言、全部実物として目には見えていません。

 これが不可算名詞の判断基準の一つ、「目に見えない」です。

 

2.ぶった切っても性質が変わらない

 不可算名詞の判断基準の2つ目、それは「ぶった切っても性質が変わらない」です。

 ぶった切っても性質が変わらない名詞の例として

 water(水)

 sugar(砂糖)

 tea(茶)

 coffee(コーヒー)

 paper(紙。ただの紙です。文字がプリントされてないやつです)

 などがあります。

 

 水や茶やコーヒーなどの液体類って日本刀でぶった切ってもなんら性質は変わらないじゃないですか。

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 上記の侍が日本刀(かどうかは知りませんが)でコーヒーをぶった切ってコーヒーが真っ二つになるなんてありえないです。 

 刀を振りぬいてコーヒーを切り裂いてカフェインがなくなりますか?

 

 砂糖もぶった切ったところで砂糖のままです。

 角砂糖は!?という方もいるかもしれませんが、角砂糖をぶった切っても砂糖は砂糖のままです。

 

 paper(紙)もそうです。

 何も書かれてないただの白紙をぶった切っても性質は変わりませんよね?

 でもこれがpaper(論文)という意味であれば、ぶった切ったら性質が変わります。

 というかヤバいことになります

 

 切り刻んた論文を教授に提出したらどうなりますか?

 もうThe Endです。

 

 例えばpenやstudentを日本刀でぶった切ったら大きくその性質が変わります。

 penはたぶん使えなくなるでしょうし、studentをぶった切ったらおそらく生命活動が停止します。

 ぶった切る前と後で性質が大きく変わっています。

 

 ということでまとめると、不可算名詞の判断基準の2つ目は切っても性質が変わらない、です。

 

3.ひとまとめにできる

 3つ目の判断基準はひとまとめにすることができるです。

 例を挙げると

 money(金)

 furniture(家具)

 などです。

 

 moneyって小銭とかサツタバとか電子マネーとか全てを総称して金じゃないですか。

 

 

 

 「サツタバだけが俺の金だ!」っていう人は間違いなくパリピです。

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 いくらキャッシュレスが進んでいるとはいえ、「俺のカネは電子上にしか存在しない!」とのたまう人はきっと地震などが起きた時にパニックになるでしょう。

 

 文字数を埋めるためにくだらない例を挙げてきましたが、moneyというのはサツタバや小銭、電子マネーを総称してmoneyなので不可算名詞となります。

 

 furniture(家具)だってそうです。

 家具ってイスやデスクやベッドなど色々合わせて家具じゃないですか

 

 「俺の家具はイスしかないんだぁぁぁぁ!」とか

 「オレは机以外家具とは認めん!」とのたまう超絶ミニマリストはともかくとして、家具は色々な家具(つまり机ベッドイスカーテン?)を総称して家具です。

 

 したがって不可算名詞を見分けるための判断基準の3つ目はひとまとめになっているかどうかです。

 

 ぶっちゃけ不可算名詞の例外的なものは結構ありますが、最低限「見えない」か「ぶった切っても性質が変わらない」か「ひとまとめになっているか」の判断基準を持てば日常会話においてはあまり問題はないかと思います。

 

じゃあschoolは…

 ということで最初のschool問題に戻ります。

 

 これまでは不可算名詞の判断基準を3つ述べきました。

 ただ今まで述べてきた不可算名詞は、もう明らかに不可算名詞であり、可算名詞としてはほぼほぼ使われない名詞たちです。

 

 schoolって可算名詞、不可算名詞、いろいろな使われ方がされるんですよ。

 可算名詞のschoolや不可算名詞のschoolなど。

 

 英単語はそのような使われ方(つまり可算名詞や不可算名詞色々使われる)があります。

 ある名詞を数えるか数えないかはあくまでも傾向的なものに過ぎないんですよね。

 

 スタディサプリの講師である関正生先生は『サバイバル英文法』でこう言っています。

ネイティブの頭の中には、数えるか数えないかの傾向はあるものの、それはあくまで傾向にすぎず、はっきりした形が浮かぶ、もしくは浮かぶと言ってもいいような具体的なものは数え、普段は可算名詞としての用法が主流でも、量や抽象的な概念を示したいときには数えない、という柔軟さがあります。『サバイバル英文法』p.31

  

 

 でschoolというのは上記の引用に当てはまる典型的な例なんですよね。

 つまり普段は可算名詞として使われるが、I go to schoolのように不可算名詞として使われることもある。

 

 普段は可算名詞として使われる単語がこのように不可算名詞として使われている場合は、「量」か「目的・習慣」の意味になります

 

 schoolは「量」ではなさそうですよね?

 ということは「習慣・目的」の意味として使われている可能性が高い

 

 で、schoolの意味を辞書で調べてみると、

 可算名詞としてのschoolと不可算名詞としてのschoolがあります。

 

 可算名詞としての意味は「(施設などの)学校」

 不可算名詞としての意味は「(学校教育という意味での)学校」

 という感じで載っています。↓参照

schoolの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

 

 「目的・習慣」としての学校、「(学校教育という意味での)学校」、

 これらの意味を考えると、少なくとも学校という場所に移動していることを表しているということではなさそうですよね。

 

 学校教育における学校に目的・習慣で行っているということは…

 「勉強しに行っている」ですよね…?

 

 「いや、学校は勉強をしに行く場所ではない!道徳心を植え付ける場所だ!」とか、

 「学校は社畜を大量生産する工場みたいなものだ!」

 と反論する人もいるかもしれませんが、

 それはあくまでも「日本の」学校であって、一般的な意味での学校ではありません。

 

 一般的な学校は勉強しに行く場所です。

 

 したがってI go to schoolは「学校へ行きます」という物理的な移動を表しているわけではなく、「勉強しに行きます」という「目的・習慣」という意味になります

 ややこしいのでもう少し。

 

 I go to schoolは「勉強をしに行く」という意味。

 I go to a schoolは「学校という建物に向かっていく」という意味です

 

 まあaではなくtheをつけるとまた若干意味が変わるのですが、とりあえず冠詞がつくかつかないかで物理的な移動になるか、習慣・目的になるか大きく変わるぜ!ということを抑えておくと、英文を見た時に見方が変わると思いますよ。

 

 

 以上です。

 

 

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