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外国語系の記事が多くなりそうです。

【読書】羽生善治著『直感力』|直感力を生みだす3つの方法

 久々の読書記事です。

 羽生善治氏の著書である『直感力』

 

 今日はこの本に書かれてあった直感力を高める方法を書いていきます。

 以前にも直観に関する記事は書いているのですが、それとは内容が異なっています。

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直感力を高める方法

1.論理的思考力を高める

 羽生善治氏は直感力を高める方法として、論理的思考能力を高めることが重要だと説いています。

 直感と論理、、、この2つは一般的に考えれば、相反している概念なように思えます。

 論理的思考じゃどうにもならないから直感を頼りにしてるんだよ…って話ですよね。

 

 でも、直感というのは論理的に物事を考え続けた結果として、高めることだできるんですよね。

直感は、本当に何もないところから湧き出てくるわけではない。考えて考えて、あれこれ模索した経験を前提として蓄積させておかなければならない。また、経験から直感を導き出す訓練を、日常生活の中で行う必要がある。『直感力』p.23

  

 百戦錬磨の棋士の発言には重みと説得力がありますね。

 確かに、いつもいつも物事をデタラメに考えていたら、正常な判断を下すことはできないです。

 

 でも一方で論理的思考を絶対的なものとみなすのも少々危険かなと思います。

 

 今の世の中ってなんかかたよっているような気がします。

 露骨に論理的思考を放棄して、ちゃらんぽらんに生きている人がいる一方で、官僚や頭のかたい大企業の管理職はひたすらに論理的思考を強く信奉しています。

 

 その結果、ヘマをやらかす。

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 直感というのは、私たちが最短距離で最善の道へ行くために必要な要素です。

 それを軽視したり、論理的思考を極端に信奉するのは、人生不幸になってしまいます。

 

 日々、論理的にモノを考えつつ、直感力を高めることが重要です。

 

2.無駄と思えることをやってみる

 羽生氏は一見するとムダに思えることでも、とにかくやってみることの重要性を説いています。

 昨今は、無駄なことは切り捨てられがちです。

 

 SNSなどを見ていると、

 「ムダなことはしなくていい!」

 「最短距離でゴールに到達するには、無駄を徹底的に省いて合理的に物事を進めなければならない」

 「文系学部などという役に立たない学部なんか(特に文学部)なくてもいい!」

 みたいなとにかく無駄なことをすることがさも悪の権化のような言われ方をされています。

 

 前提として文系の学部が役に立たないとかありえないのですが…。

 法学部や経済学部がなかったら、今頃日本は無法違地帯になって、今以上にオワコンになっていたことでしょうし、文学部がなかったら世の中とてつもなく味気なかったと思います。

 

 羽生氏は無駄なことをやることについてこう説いています。

あえて、無駄をするーイメージとしては、ジグソーパズルを解くときに、適当にピースを散らしながら、ばらばらに、わざと間違えて置いていくような作業だ。…省略

その明確な間違いがある一定量まで行くと、ふっと全体の理解につながる。そこから全体を把握できるようになる。p.40

  

 少し省略してしまったのでわかりずらくなっていますが、わかりやすく言うと、

 間違いをある一定量積み重ねると、ある時全体を理解することができるようになる、ということです。

 

 間違いを犯しまくるというのは普通に考えてみれば無駄なことですが、それでも物事の全体を理解するためには必要なんですよね。

 

 その全体がわからないままに、ゴールにたどり着くと(つまり無駄を徹底的に省いて模範解答を真似する)、どこかで必ず人生詰みます。

 

 で、これがなぜ直感力を高めることにつながるのかというと

 無駄なことをやっているときは気持ちがラクになっているからです。

 

 羽生氏は直感は、心に余白がないと生まれないと言っています。

 リラックスした状態でこそ、直感が生まれると主張しています。

 

 無駄なことをやっている時ってすごい気持ちがラクじゃないですか

 そういう時に何か問題解決におけるヒントが見つかったりすることがあるんですよね。

 

 そういうわけで一見すると無駄に思えることでも引き受けてみると、直感力を高めることができるようになります。

 

3.わからないことをやってみる

 人というのは、自分の知っていることをできるだけやりたいと考える傾向があります。

 で、自分の知らないことには手を出さない。

 

 でも、いちいちわからないことをわからない!とダダをこねていてたら、人生におけるチャンスを逃してしまいます。

 

 それにわからないことを勉強するというのは、案外面白かったりします。

 羽生氏も子供の時は将棋だけでなく、ダイヤモンドゲーム、野球盤など色々なゲームをやったらしいですが、その過程において、「こういうのがコツなんじゃないか?」ということがわかってきたらしく、そのことに面白みを感じていったそうです。

 

 で、そうやってわからないことでも色々やっていくうちに自分の好きなことが見つかっていくのです。

 

 好きなことをするというのは直感を高める重要な要素です。

 好きなことをして(それが向いてるかどうかはともかく)、人生不幸になる人というのはいません。

 

 そいうわけで、わからないことでも色々やってみて、結果として、好きなことが見つかり、道が開けてくるんですよね。

 

まとめ

 羽生善治氏的な直感力を高める方法は

 論理的思考を高める

 無駄なことをやってみる

 わからないこともやってみる

 の3点です。

 

 昨今は無駄なことなんてするな!みたいな風潮が強いですが、無駄を省いた最短距離の人生を歩むと、マジで人生オワコンになると思います。

 わからないことをやってみるというのは、人生においてチャンスをつかむために必要なことですよね~。

 

 以上