結果を出すために必要なこと、それは正しい方向で圧倒的な努力量をこなすことである。
、、、というのはきっと周知の事実だと思います。
勉強でもスポーツでもパフォーマンスを上げるための正しいノウハウがあってそれをこなしていく。
そうすれば個人の能力は高まっていく。
この事実に間違いはない(はず)です。
確かに、正しい努力をして、それを圧倒的に量をこなせば個人の能力は高めることができる。
しかし、試験に合格するかどうかという点で見てみると、「正しい努力」は必ずしも実を結ぶとは限らないです。
以前、ネットの記事で「正しい方向で努力すれば東大に誰でも合格できる」みたいな内容のものがありました(もう削除されていましたが…。興味ある人は「東大 正しい努力」でググると出てくると思います)
試験、、、受験や資格試験、就活や公務員試験など。
これらの試験は正しい努力を持ってしても合格しないことが結構な割合であります。
なぜならイスの数が決まっているから。
当然と言えば、当然だし、皆わかっているはずだけれども、世の中が「努力ブーム」であり、正しい努力=成功みたいな謎な等式が人々の考えになってしまっているのでつい盲目的になっているように思います。
でも、繰り返しますが、イスの数が決まっている以上、どんなに「正しい努力」をしたとしても、必ず失敗する人は出てきます。
とりわけ就活や公務員試験などは面接試験があるので運ゲー的な要素もある程度含まれます。
なので、重要なのは試験というイスの数が決まっているものを受ける以上、必ず失敗する可能性もあるということを認識することなんですよね。
それを意識しつつ戦略を立てていかなければいけない。
失敗する可能性も考慮に入れなければ、実際に不合格(失敗)したときのショックはめちゃくちゃでかいですし、その状況からの軌道修正を図るのにも時間がかかります。
逆に失敗した時のケースを考えていた人は、立ち直るのも早いですし、次の行動に移るのも早いです。
そもそも世の中に絶対というものはほとんどないのだから、やったことが必ずうまくいくなんてありえないです。
にも関わらず、「正しい努力」に対して絶対的な信仰を持っている人が多いように感じます。
というか、成功し続ける人生こそ、最大の失敗なのではないかと思います。
「挫折したり失敗した人間は強くなれる!」とかいうキレイごとを言うつもりは毛頭ありませんが、それでも失敗しなければ自分に何が足りないのか、何がマズかったのかがわからないままです。
それに成功し続ける人生を歩み続けると、ある年齢の段階で、失敗することを恐れるがあまり、現状維持の選択しか取らなくなる可能性も高いです。
テレワークを認めない企業の頭の固い老害とか、オンラインの授業を認めたがらない官僚とかの政策を見ていて思うんですよ。
彼らは結局、新しいことをするのを恐れているのではないのかと。
確かに官僚とかは既得権益とかいう理由もあるでしょうが、新しいことを行うと自分自身の立場を脅かされ、今まで経験したことのない「失敗」という経験をしてしまう。
だから現状維持を選ぶ。
それが良いことなのか悪いことなのかは一概には言うことができませんが、組織や国家を発展させるのに、阻害要因となることは間違いないです。
個人だけでなく、周囲の人間にも迷惑がかかります。
過去の成功例や習慣に固執するあまり残業が減らなかったり、在宅ワークが進まない、みたいな。
一方、人生においてなんらかの失敗経験がある人というのは、失敗することに対する恐怖があまりないので、どんどん革新的な行動に出たりすることができます。
で、失敗したとしても、それを分析する思考が身についているので、試行錯誤を繰り返し、状況をどんどん改善していくことができます。
プロ野球で選手や監督として成功した野村監督も生前、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言っていましたが、マジで真理だと思います。
失敗を知らない無邪気な老害たちは過去の栄光にしがみつき、革新を起こそうとしない。
失敗を知る人間は、失敗を恐れず、どんどん革新的な行動やアイデアを発想する。
そういうことを考えると、正しい方向で圧倒的な努力をして成功し続けることがむしろ人生の失敗なのではないか?と思います。
んまあ、努力して結果が出れば確かにうれしいし、結果がでなければ悲しいですが、それはあくまでもその瞬間だけの話であって、人生を長期的に見た場合、失敗した人の方が得られるものが大きいのではないですかね。
私も大学受験で第一志望に落ちましたが、あの時現状維持を選ばず、挑戦する道を選んだからこそ、学力のキャパが高まったので、結果良かったと思っています。
第一志望に受かるに越したことはないですが、現状維持を選んで成功するよりかは挑戦して現状を選んだほうが人生において有益だと思います。
成功し続けることが人生の成功ではない、そう思いますねぇ。
以上。