Sakuはゆるく生きる

外国語系の記事が多くなりそうです。

「人材」という言葉に感じる違和感

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 AI人材

 プログラミング人材(AI人材と意味同じ!?)

 グローバル人材

 

 世の中人材という言葉にあふれています。

 

 そして今、私たちはその「人材」にならなければならない、みたいな風潮になっています。

 本屋に行けば、「〇〇人材」になるための本がたくさんありますし、テレビやネットなどでもその手の情報は腐るほどあります。

 

 そもそも、「人材」とはどのような意味なのでしょうか。

 goo辞書によると、人材とは「才能があり、役に立つ人。有能な人」という意味らしいです。

 

 

 才能があり、役に立つ……

 

 

 

 一見すると良い響き…。

 

 才能を持っていて役に立つのなら、会社などではおおいに活躍する予感を感じさせます。

 きっとそのようなビジネスパーソンは高い給料をもらい、優雅な生活を送ることができるでしょう。

 社会的地位(昇進)などもまた、経験を重ねるごとに高くなっていくことでしょう。

 

 

 でも、どうもこの「人材」という言葉に対する違和感が消えないのです。

 辞書で調べたように、意味自体は良いはずなのに。

 

 

 

 

 役に立つって、、、結局のところ、モノと同じじゃね!?

 人間が持っている才能が、ヤクニタツモノとして扱われている…!!!

 

 私としては、そういう印象を抱かずにはいられないのです…。

 

 要は、人が持っている才能は、会社、ひいては国家にとって役に立つものとして使われるということです。

 国の発展の役に立つモノとして、人々の才能が扱われる。

 そういう印象。

 あくまで私の勝手な偏見ですが。

 

 で、今は学校で役に立つ「人材」を大量生産しようとする教育が行われつつあります。

 現に「今はグローバルな社会だ!だから英語を話せる人材を生産しないと世界と戦えない!」という国家の焦りから、小学校で英語の授業も始められています。

 また、「AIやプログラミングなどのITリテラシ―の高い人材が不足している!この問題をっ解決しなければ、世界と戦えない!」という焦りからプログラミングの教育などもちょくちょく行われています。

 (というか、政治家や役人や大企業の管理職がITに弱いのに…。そっちのほうが問題な気が…)

 

 

 

 まあでもね、それ自体は仕方がないことだと思うんですよ。

 国のニーズに合った仕事のスキルを持つ人間を生みださないと、そもそも国家は崩壊しますから。

 

 「AI人材はクソだ!」 

 「グローバル人材はクソだ!もっと多様な言語を学ばせなせないといけない!」

 といくら言ったところで、世の中の流れは「ITの進歩」、「英語が話せることが世界の人と会話をする絶対条件」なわけですから。

 

 パソコンやスマホが使いこなせないからと言って、その知識を身につけることを放棄してしまったら、生活がとても窮屈になりますし、情弱にもなります。

 情弱になると、マジ搾取され続けますからね…。

 過去にそのような記事を書いてあります。↓

www.penserblog.net

 

 英語ができないからと言って学習することを放棄したら、狭いムラ社会でしか生活することができない可能性だってあります(それは言い過ぎか?)。 

 まあ視野は広がりませんよねー。

 

 だから国のニーズに合わせた教育をするのは仕方のないこと。

 

 でも、それにしても「人材」を養成するような動きがあまりにも過激なように思えます。

 教育現場は英語を教えられる教師や授業時間が不足しているのいに、小学校で教えようとしていますし、書店にいけば目立つところに置いてあるのはとにもかくにも「AI人材」とか役に立つ系の本ばかりですし、マジで人々から生活の余裕を奪っている感が強いです。

 

 で、意識高いビジネスパーソンは休日も勉強していますからね。

 勉強することそれ自体は悪いことではないと思いますが、今は自分の好奇心ではなく、金を得るため、出世をするためなどという利己的な目的でやっている人が多いように感じます。

 

 みんな企業の、国家の役に立つ「人材」になるべく勉強をしている。

 勉強する結果、確かに仕事の成果も出たり出世したり、給料が上がったりするかもしれませんが、それだけの人生って楽しいんですかね~。

 

 それよりかは自分にもっと正直になって好きなことをやったほうが良いと思うのですが。

 「人材」を生産する国策によって人々の生活が苦しくなっているように思います。

 

 もう少し余裕ももったほうがいいんじゃないか、と私は感じますね。

 

 以上。