与沢翼氏の『お金の真理』。
ずっと気になっていたのですが、買うことなく人生生きてきたのですが、とうとう買いました!
本の内容を軽く説明すると、彼の過去の人生経験から学んだことを書いています。
与沢翼というと、私の中では「秒速で1億稼ぎ」、そして転落していったイメージだったのですが(与沢さんすみません)、本を読む限り、今はお金に対して真摯に向き合い誠実に生きている印象を受けました。
ということで、これから本の内容で良かった点を書いていきます。
本の内容
タワマン高層階に住む人に本当のお金持ちは少ない
与沢氏はタワマン高層階(特に都心)に住む人の中で、本当にお金持ちな人は少ないと言います。
その理由として、経済をつくっているのは家賃を取っているマンションの所有者だから、という点を挙げています。
例えば、家賃100万円の都心のタワマン高層階(千代田区や港区、中央区)に住んでいる人がいるとします。
この場合を考えた時、自分がそこに住んでいると、自分の貯蓄から100万円がなくなるのに対し、そのマンションの所有者は100万円を得ていることになります。
自分の手元から100万円がなくなっていく。マンション所有者には100万円が入る。
これを1年続けた場合、払っている人は100万円×12か月で1200万円ぶっ飛び、家主は1200万を得ることができますよね。
住宅コストだけで1200万円ですから、それ以外の生活コストを含めるともっとたくさんあるはずです。
タワマン高層階に住む人がそれほどの金を費やしていたら、資産は増えないです。
そこに住んでいる人はおそらくかなりの額を稼いでいるでしょうが、同時に出費もかなり多くなっているはずです。
そのような生活をずっと続けるとなると、金が増えないどころかむしろ、生活に困窮する可能性さえあります。
それに、「高層階に住む」という行為自体、見栄をはりたいからという理由にすぎないことが多いです。
与沢氏によると、都心のタワマンの高層階に住むと、「自分は特別だ。他の人とは違う」みたいな錯覚が生まれるそうです。
確かにそのような特別感を持ちたいがゆえにわざわざ高層階に住んでいる人も多いように思えます。
でも、そういう人ほど、資本主義のカモになります。
住宅コストだけでバカ高い出費がつくわけですから。
そのようなマネーリテラシーの観点からも、タワマン高層階に住む人の中でお金持ちは少ないことがわかります。
軍資金(=貯金)がなければ永遠に自由になれない
与沢氏は軍資金(=貯金)の重要性を説いています。
なぜなら、まとまった金があることによって、将来訪れるチャンスや来るべき好機が来たときに蓄えたその資金をガッツリと投入できるからです。
例えば、起業する時、まとまった金(つまり貯金)があると、不安要素を少なくして実行することができます。
立ち上げた会社の設備投資をする際もまとまった金が手元にあれば、借金などをせずに使うことができます。
与沢氏は17歳時点で貯金700万円を貯めたらしく、そのおかげでアパレル会社を立ち上げて人生の速度を飛躍的に高めることができたそうです。
(17歳で700万………震)
なので、散財せず、生活コストを下げるなどして、貯蓄を増やしていくことで人生生きる中で訪れるチャンスを最大限に生かすことができるのです。
本書では生活コストを下げる、散財しないことの重要性も書いています。
貯金だけでは真のお金持ちになれない
貯金は大切。でもそれだけではお金持ちにはなれない、と与沢氏は言います。
その理由として、貯金はとてつもなく時間がかかるうえに、それを継続していくことの困難性があるからだと言います。
例えば年1000万円貯金できている人がいるとします。
(年1000万貯めるだけでもめちゃくちゃすごいですが…)
それを30年続けるとすると、結果として3億円の貯金をつくることができます。
しかし30年続けるのは、気の遠くなるぐらい時間がかかるし、そもそもずっと継続できるかも怪しいです。
人生は常に不測の事態が生じます。
勤めている会社が倒産したり、結婚して生まれてきた子供の教育費が想定以上に高かったり、そのような出来事が起きるたびに予想外の出費がかかります。
そのような不測の事態が起きる中で継続的に貯金し続けることは非常に難しいです。
そういうわけで貯金だけでお金持ちになるのはほぼ不可能だと言っていいでしょう。
本当のお金持ちとは
では本当のお金持ちとは一体どのような人なのでしょうか。
それは家を貸す側、株を発行する側の人たちです。
最初に挙げたタワマン高層階の例を考えてみればわかります。
家賃100万円というのは、そのマンションの所有者に入ってくる金です。
繰り返しますが、マンションを貸す側の人は自分が働かなくても、寝ていても、家賃を支払ってくれる人がいるのなら、勝手に収入が入ってきます。
そのようにして富が莫大に増えていくのです。
もし入居している人が100人いたとすると、100万円×100人なので1か月だけで1億円入るというとてつもなくエグイことになります。
上記のようなことは貯金や給料では到底不可能なことです。
そういうわけで真のお金持ちになるためには、家賃収入100万はアレですが、自分が貸す側、発行する側にならなければいけないのです。
感想
最初でも述べましたが、与沢翼というと、「秒速で1億稼ぐ」イメージが強かったので、失礼ながら結構強欲な印象がありました。
しかし、いざ本を読んでみると、かつての強欲な感じは全くなく、お金に対して真摯に向き合っているように感じました。
貯金が重要。貯金を増やすためには散財しない、欲望を満たすために金を使うのは良くないとか。
この本を1冊読むことでかなりマネーリテラシーを高めることができると思いますし、お金に対する向き合い方も変わってくると思います。
おススメの1冊です。
さらにマネーリテラシーを高めたいという方は『金持ち父さん 貧乏父さん』も読んでみるといいかもしれません。
以上です。