何かのスキルを身につけたいとします。プログラミングでも簿記でも英語でもなんでもいい。それらのスキルを高めようとすると「最初がしんどい」ということがよくあるのではないでしょうか。
なぜ「最初がしんどい」かと言えば、知識がまだない状態なので何から手をつければいいのかわからない。だから色々と試すのだけれども結局挫折してしまう。そういうループを繰り返し全く進まず…。結果挫折するというパターンが多いように感じます。
ではどうすればいいのか?という問題。
まだ身についていない知識を身につけるためには、入門書や概論書を最初に読むのがいいです。それらの書籍は全体の大枠が記載されているので、体系的に知識を積み重ねていくことができます。
『上達の法則』という本には以下のように書かれています。
やるとなったときに、つぎに必要なのは、入門書や概論書を読んでみることである。読まなくてもよいから、入手して少なくとも手元におくことである。探せば、どんなものにも入門書があるものだ。できれば誰かに入門書としてどれがよいかを尋ねる。書店で数冊みつけた場合、自分でページを開いてみて決めるのがよい。
『上達の法則』p.45
「読まなくてもよいから」と書いてはいますが、ざっくりと入門書を読むことで何も知識がない状態よりかはマシになり、学習のはずみになると私は思います。
加えて重要なのは最初は「知識を身につける」ことよりもその対象に親しむこと。いきなり勉強をして体系的に理解をしようとするとやる気が失せて気分が萎えてしまいます。だから体系的に知識を身につけるよりもとりあえず親しむ必要があります。
全体として、この段階(初級レベルの知識を身につける)では、とにかく上達しようとしている対象に慣れ親しむことが大切である。英語の上達を目指すなら、ある程度、英語という刺激に浸ってみる。わかるかどうかということは二の次に、浸ってみる。そうして、単純に浸っている時期に、その刺激が自分に「訴えかけてくる」ものがあるかどうか、その刺激に心が感動するかどうか、自分自身を観察するのである。
同上 p46
初見の知識を学習して挫折する人というのは最初から完璧を目指してしまう傾向があります。英語の例で言えば英文法のルールを完璧に理解して、長文読解でもスラスラと読めるようになることをいきなり目指してしまう。
まあいきなり上記のような完璧さを追求する人はあまりいないでしょうが、最初から身構えて挫折してしまうというのはよくあるのではないでしょうか。
繰り返しますが、最初から身構えてガチで勉強しようとするとたいていは挫折します。だから入門書はざっくりと読みつつも、まずはその勉強に親しみを持つことが重要であると言えます。英語なら好きな映画を観るとか洋楽を聞くとか。TEDを観るというのもアリでしょう。
まとめると、初級レベルの知識を身につけるには
入門書を持っておく
学習している分野に浸り親しみを持つ
上記2点を心がけておく必要があります。