読書のアウトプットです。
読んだ本は『話すための英語力』です。
これから書いていく内容は
・なぜ私たち日本人は中学から高校大学まで英語を勉強しても話せるようにならないのか
・英語を話せるようになるための方法
の2点です。
日本人が英語を話せるようにならない理由
日本人が英語を話せるようにならない理由は3点あります。それは
1.学習時間の問題
2.言語間の距離の問題
3.心理的問題
です。
最初に学習時間の問題から述べていきます。
1.学習時間の問題
なぜ日本人が中学(今は小学校からですかね)から高校大学まで英語を勉強してもまともに英会話ができないかというと、英語の学習時間がそもそも少なすぎるからです。
学校での英語の授業数はだいたい毎週4時間前後です。それを約10年そこらこなしたとしてもトータルの勉強時間は2か月程度にしかなりません。
確かに授業以外にも受験勉強のために塾や予備校などで勉強している可能性は高いと思いますが、それでも言語を習得するための時間を考えた場合には決して多くはない勉強時間だと思います。
鳥飼氏は本著でこう言っています。
母語を習得するのは簡単なようでも、実際には時間がかかってしまいます。赤ちゃんが規則を身につけて話せるようになるのは五歳から六歳で、それまでになんと三万時間も言語刺激にされされているのです。『話すための英語力』p.18-19
母語を習得するのにこれぐらいの時間、言語にさらされる必要があるのです。
母語でさえ習得するのにある程度の時間をかけなければならないのだから、第二言語はなおさらです。
ゆえになぜ日本人は中学から高校大学まで英語を勉強しているのにも関わらず、まともに英会話ができないかというと、そもそも学習時間が圧倒的に足りてないという現状があります。
言語間の距離の問題
私たちがまともに英会話ができないもう一つの理由に言語間の距離の問題があります。
日本語と英語の言語構造はかなり異なります。
・日本語には漢字に音読み訓読みがありますが、英語にはそんなものありません。
・文法にしても、日本語はわりと語順がどうでもいいのに対して英語は「主語動詞目的語」など明確に順番が決まっています(倒置構文とかはありますが…)
・日本語にはLとRの発音に明確な違いがないのに対して、英語はその2つをしっかり区別しなければいけません。
上記はほんの一例ですが、他にもかなり言語構造の違いを示す例はかなりあります。
このように母語との言語間の距離があまりにもありすぎるために、習得を困難にさせているという現状があります。
アメリカ国務省に英語を母語とする外交官などの政府職員を訓練するFSIという機関があります。
その機関から日本語は『超困難な言語』『英語母語話者には極めて難しい言語』の認定を受けています。
英語母語話者からも習得するのにかなり難しい言語と認定されているので、日本語と英語の言語構造の違いは相当なものなのです。
英語(本記事では英会話ですが)の習得を困難にしている2つめの理由は、日本語と英語に著しい言語構造の違いがあるからです。
心理的な問題
これで英会話を習得できない理由を述べるのは最後です。
心理的な問題というのは言わずもがなという感じですね。
私たちは学校という環境で「失敗をしてはいけない」教育を受けてきました(断定はできませんが…)。
間違ったら周囲から笑われますし、どうどうと教師にわからない箇所を聞いたら変な目で見られます。
とにもかくにも村八分であり、徹底的に出る杭を打ち砕きます。
そういう環境で生きてきたものだからトライアルアンドエラーをすることに全く慣れてない。
英語に限らずどんな言語も失敗しては試行錯誤を繰り返し、という作業を通して上達が可能になります。
それなのに、その試行錯誤ができないという点で、英会話がまともにできないのです。
いくら授業でコミュニケーション英語的なことをやってもまず失敗に対して寛容にならない限り英語はまともにできるようにはならないでしょう。
英会話を習得する方法
今までは英会話ができない理由を述べてきましたが、これからはどうすれば英会話ができるようになるかを書いていきます。
英会話ができるようになるためには
母語を豊富にする
会話の目的を明確化する
ことが必要になります。
最初に母語を豊かにすることから述べていきます。
母語を豊かにする
英会話ができるようになるためには英語云々以前にまず、母語を豊かにする必要があります。
英語それ自体は英単語や文法を頭にぶち込めばどうにかなりますが、自分の意見や考えを述べるためには高い思考力が必要です。
会話というのは自分自身の考えを述べて行うものです。
考え・意見がないと会話が成り立ちません。
それは日本語でも全く同じです。
会話ができないというのは、そもそも思考力がない→元をたどると母語が貧弱、みたいな可能性が高いです。
なので英会話をする前段階として母語を豊富にして思考力を高める必要があります。
これが第一の方法論。
目的の明確化
次に目的の明確化です。
一口に「英語を話す」と言っても
自己紹介程度の英語なのか
外国人と軽く英会話するのか
ビジネスで使うのか
など状況は様々です。
で、英語を使う状況によって求められる「英会話力」は変わってきます。
自己紹介や外国人と軽く英会話をするのであれば中学校レベルの英語力を身につけることに加えて、自国の文化や歴史などを知っておく必要があります。
ビジネスで英語を使うのであれば、大学受験以上のレベルの英語力と関わっているビジネスの専門知識を英語で伝える力が要求されます。
なので、自分がどのレベルの英会話を必要としているのかを把握する必要があります。自己紹介とか外国人と軽い英会話ができるようになりたいのならDUOがおススメですね。
DUOだと難しいと感じているならスタディサプリの関正生先生の英会話の参考書などが良いと思いますね。
この参考書は中学レベルの知識で英会話を運用させるための内容になっています。関先生の授業風景については↓を参照していただければわかると思います。
まとめると、英会話と言っても状況によって求められる英語力が異なるので、まず自分はどの程度の英語力をつけなければならないのかを明確にしていく必要があります。
以上が英会話においてまず知っておかなければいけないことです。
まとめ
私たち日本人がなぜ英語を話せるようにならないかと言うと、
そもそも学習時間が少ない
言語間の距離の問題がある
心理的な問題がある
からです。
英会話ができるようになるために必要なことはまず、
母語を豊富にする
英語を話す目的を明確にする
です。
以上