今大学受験のレベルが異常に高くなっているらしい。
こんな記事見たら真面目に努力するのが馬鹿らしくなるじゃん…
— パンセ (@penser_hateb) 2019年2月3日
受験制度激変で、もう誰も一般入試では早稲田、慶應に入れない(FRIDAY) - Yahoo!ニュース https://t.co/N2eOn0YetS @YahooNewsTopics
理由としては文科省による私大の定員厳格化及び、センター試験の記述式導入(2021年より実施)が挙げられる。詳しくは↓
センター試験のシステムの変更の影響はまだないが、この私大の定員の厳格化がかなり効いているようだ。
今までだったら早稲田や慶應に合格するような受験生が合格できなくなり、結果大半がMARCHにしか合格できないような状況になっている。
となるとMARCHに合格する受験生はニッコマにしか受からないという事態になっていることは容易に推察できる。
ただ、私は大学受験のレベルが上がること自体は悪いことではないと思う。今は少子化が進んでいるにも関わらず、定員数は相変わらず昔と変わらない状況だ。
これが何を意味しているかと言うと、志願者が少ないのに枠が広いので結構下のレベルの受験生も難関の大学に合格してしまうということを意味する。
そういった意味で合格者を少なくするという行為は必ずしも悪いとは言えない。
だが、一般入試の枠が少なくなる一方で、推薦入試・AO入試の枠が増えている。
私がツイッターで取り上げた記事によると、
「早慶は国公立大との併願者が多く、東大に受かれば入学を辞退されてしまいます。一般入試では、合格者の歩留まり率が読みづらいんです。そこで進めているのが、AOや指定校推薦合格者、付属校からの内部進学者の増加です。早稲田はここ10年で、早稲田摂陵(大阪府)や早稲田佐賀(佐賀県)など系列校を増やしています。30年前と比べると、一般入試での入学者は約82%から59%に減少。もともと内部進学者が多かった慶應も、65%から56%に減っているんです」
ということになっているらしい。早稲田大学の一般入試が30年前と比べ86%→59% になっているというのが衝撃的である。その一方で推薦・AO入試が増えているのだ。
このことによって一体どのようなことが起こるのだろうか。それを考察していく。
従順な学生が増える
推薦入試・AO入試ともなれば内申点が重要になってくる。これは定期テストが良いというだけでなく、部活動、生徒会での実績も重要になってくる。
それだけではない。学校の教師のウケも良くなければいけない。となれば良い方は悪いが露骨にゴマをするような学生の一定数出てくる。
教師に反発でもしたら(町田市の高校で起きたああいう類のものではない。ホリエモンのようにくだらない常識に反発するような感じ)、内申点はダダ下がりである。
ということは自分の信念を貫くことはできなくなる。どれだけ上の人間に従順になれるかが入試で合格できるのかのカギを握ることになる。
そういうわけで内申点は悪いけれど学力は高い受験生はかなり不利になる。
真面目に勉強するのがバカらしいという風潮ができる危険性大
これは最も恐ろしい事態だ。一般入試が激ムズで推薦やAOの方が枠が広くなるなら、みんなこぞってそのような入試システムが活用するようになる。
その結果、受験でゴリゴリ勉強するのはバカらしい、という風潮ができかねない。
そうなるとみんな愚直に努力をすることをしなくなる。
受験というのは勉強の質が重要だが、その質というのも結局ある程度量をこなすことによって良くなるものである。
量が質を凌駕する的なやつだ。
一般入試がゴリゴリに難しくなると、マジメに勉強する気が失せ、それだったら学校の定期テストをがんばりつつ、教師に忖度した方がマシ、みたいな学生が増えかねない。
そういう学生が大学生になり、そして社会に出たらどうなるか。
それは読者の想像にお任せしよう。
といっても学校のテストを頑張ることが悪いと言っているのではない。コンスタントに定期テストで高得点を取ることは決して容易なことではない。
だが、受験に比べると難易度が下がるのは事実である。
困難な壁に立ち向かうより確実に越えられる壁を乗り越え続けても自分のスペックを上げることは難しい。
一般入試の「インフレーション」が起こるとそのような真面目に勉強することがバカバカしくなるというような危険な空気が生まれかねないのである。
まとめ
結局これからの大学受験はどうなるのかというと、学校の内申点を高く取れる生徒が有利になるということである。良いか悪いかは別として。
一方短期集中型で勉強するのが得意な生徒、高校3年間を部活動にささげ浪人覚悟で過ごす生徒にとっては圧倒的に不利となる。
また、学力はものすごい高いんだけど既存の常識に懐疑的でそれに反発しようとするような生徒もまた受験に不利になる。
結局これが文科省、引いては国家の目的なのだろう。
生徒は皆リア充な実績を作り出さなければ受験には不利なのである。何らかの理由で不登校になってしまった人、高校を中退してしまった人は大学受験においては厳しい状況に立たされるかもしれない。
まとめると一般入試の枠が減り、推薦やAOの割合が増えるということはレールから外れた人には厳しいものとなる。