「運気」
という言葉を聞くと、少々オカルトな印象を抱く人がいるかもしれませんが、
運気を上げることができないのには明らかな原因があります。
『運気を磨く 心を浄化する三つの技法』
この本の著者は大学は工学部出身です。なので理系的な視点から運についてアプローチしています。
本の内容としては、
運を上げる方法というよりも(それもありますが)、なぜ運が良くならないのかについて結構詳しく書いています。
従来のスピ系の本は運を良くする方法論がやたら多いように感じます。ポジティブマインドを持ちましょう!とか。
『運気を磨く』はそういう類いの本とは一線を画している印象です。
で、私がこれから述べることは、なぜ運気が上がらないのか、についてです。
運気が上がらない2つの原因
1.ネガティブな想念に支配されているから
よく、「ポジティブシンキングを持ちましょう!そうすれば意識が変わって運が良くなります!」
みたいなことを言う人がいるじゃないですか。
というか最近の自己啓発系の本はそういうのが多いように感じます。
確かにそれは間違ってはいないのですが、そもそも私たちはあまりにも多くのネガティブな想念に支配されているがゆえ、ポジティブシンキングを実践したとしても、
ほとんど影響がないんですよね…。
人間の意識には表面意識と無意識の2つの意識があります。
表面意識=私たちが自分自身でコントロールすることができる意識
無意識=自分自身ではコントロールすることができない意識
です。
どちらが強烈な影響を及ぼすかというと、無意識です。
無意識をポジティブな情報で埋め尽くせるかどうかで、良い出来事を引き寄せられるかどうかが決まります。
巷でよく聞く「シンクロニシティ」や「直観が働く」というのもこの無意識にかかっているんですよね。
で、この無意識にネガティブな想念が大量に入り込んで、いくらポジティブなことを考えても運気は良くならないのです。
大量のネガティブな情報が肯定的な考えを阻害していると言えるでしょう。
ちなみに過去記事にネガティブな情報に触れてはいけないということを書きましたのでそちらも参照していただければ↓
日々流されるマスコミのネガティブな情報によって私たちの意識はネガティブになっています。
また、マスコミの情報だけでなく、幼い頃に経験した辛い体験、例えば親の虐待や人生で失敗した記憶などもネガティブ思考の形成に影響を及ぼしています。
運気が良くならない原因は、現実世界に影響を及ぼす無意識にネガティブな情報が大量に入り込んでいるがゆえ、ということが言えます。
これが第一の原因。
2.心の世界にプラスとマイナスがあるから
電気にはプラスとマイナスがあります。
実は私たちの心にもプラスとマイナスがあるんですよね。
つまり、何かプラスなことを考えたり、人に宣言したら必ずマイナスな考えも生じます。
例えば今の状態からでは到底無理な目標を宣言したとします。
まあ受験で例を挙げるとしたら、偏差値が50くらいなのに友達に「私は東大に合格する!」と言ってしまう光景を想像してみてください。
自分が意識しているレベルではポジティブな情報(プラス)を言っているのにも関わらず、
内心、「やべー……どうしよう…これで失敗したらマジで爆死」というかなりネガティブな考え(マイナス)を抱いている(はずです)。
他にもビジネスパーソンの例で言えば、今の年収が400万ぐらいなのに、Twitterなどで「年収1億目指します!」と宣言したらどうでしょう。
プラスの情報を出しているのに、内心は冷や汗もの(マイナス)ではないですか?
この「失敗したらどうしよう…」というマイナスな考えが無意識のレベルで生じているがゆえ物事が(運気が)良くならないのです。
でも、実はマイナスの感情が生まれない人間もいます。
それは子供。
子供は純粋で無邪気です。この世の恐れを知りません。
失敗したらどうしようだなんてそんな発想は一切持ちません。
しかし、子供でも大人になるにつれ、「分別」を身につけることにより、心にマイナスの感情を持つようになります。
「善悪」
「常識」
これらの分別によって自分にできること、できないことを「学んで」いきます。
そうして心にプラスの感情とマイナスの感情を持つようになります。
繰り返しますが、無意識は現実世界に強い影響を及ぼします。
その無意識にネガティブな想念が入り込むことによって、現実は全く変わらないままなのです。
これが2つめの運気が上がらない原因。つまり心にプラスとマイナスの感情が生じ、そのマイナスの感情が無意識に強い影響を及ぼしているから。
運気を上げる方法
これまでネガティブな想念が多すぎるがゆえ、運気が上がらないということを述べてきました。
なので運気を上げる方法は多すぎるネガティブな想念を消すことが重要になります。
では、そのネガティブな想念を消すためにはどういうことを実践していけばいいのでしょうか?
という話になりますよね。
自然に触れる
ネガティブな想念を消す方法、それは自然に触れることです!
私たちはテレビやスマホであまりにもネガティブな情報を摂取しすぎています。
よせばいいのにみんな歩いてまでスマホいじっています。
下を向く行為、ネガティブな情報を摂取するという行為、こんなことやっていたら運なんて良くなるはずがありません。
自然に触れましょう。
自然に触れると心が安らぎます。
自然の中にいると、ネガティブな感情は全く浮かんできません。
ネガティブな感情があったとしても、海や上記のような大空を眺めているとその感情が浄化されていきます。
『運気を磨く』の著者田坂広志氏も著書でこう述べています。
こうした自然の持つ「心の浄化力」は、ただ、表面的に気持ちが爽やかになり、心が洗われるようになるというだけではない。それは、確実に、我々の無意識の世界のネガティブな想念を洗い流し、浄化してくれる力を持っている。『運気を磨く 心を浄化する三つの技法』 p.137
本来人間は自然と共生してきたはずです。その自然をぶち壊し、バッコバコマンションやビルを建設しまくるから心が病んでいるように感じますね。都会では。
運と自然は表裏一体です。都会暮らしで自然が全くない環境で暮らしている人でも、近くの公園に少しは自然があるはずです。
自分自身を自然に委ね、ネガティブな想念を洗い流していきましょう。
成功体験を思い出す
ネガティブな想念を消す(つまり運気を上げる)もう一つの方法は、成功体験を思い出すことです。
人は誰しも成功体験を持っています。
それなのに、失敗した出来事に目を向けがちです。
例えば大学受験でも「第一志望に受からなかった」と嘆く人がいますが、第二第三四志望の大学に合格したとしたという事実も立派な成功例です。
志望する会社に内定をもらえなかったという人も、どこかに内定が出るだけで十分成功と言えます。
それがブラックな会社であればとっとと転職しましょう。
それでホワイトな会社に転職ができれば立派な成功じゃないですか。
別に試験や就職じゃなくても親や教師に褒められたとかそういう細かな出来事でもいいんです。
何かしら成功した記憶を思い出しましょう。
ポジティブな側面に目を向けましょう。
で、その際重要なのは、成功した記憶を考えるのではなく、感じることです。
考えるという行為をすると、どうしてもマイナスな想念を呼び起こしてしまいます。
そもそも「考える」という行為は、「論理(ロゴス)を使う行為であり、「論理」とは、対象を切断し、分割する働きであるため、「考える」という行為は、必ず、真と偽、善と悪、美と醜、達成と挫折、成功と失敗、勝利と敗北、といった形で、ポジティブな想念とネガティブな想念の「分離」を生じてしまうのである。p.185
今は論理的思考、考えることが正義みたいな感じになっていますが、それに固執していると結局不幸になってしまうんですよね。
って考えるとなぜ日本は論理的思考がブームなのかがわかってきますよね…。
メンタルヘルスの産業がボロ儲けです。
成功体験を思い出し、それを感じ取る。
これを習慣づけていけば、ネガティブな想念を打ち消すことができるでしょう。
まとめ
運気が上がらないのはそもそも私たちの無意識の中にネガティブな想念が大量に入り込んでいるからなんですよね。
ゆえにどんなにポジティブなマインドを持っていたとしても、それが打ち消されるわけです。
そうならないためにも自然に触れること、成功体験を思い出すことが重要になります。
以上。